脂肪腫のイラスト
ミヤモトサン兄姉(年齢不詳) みんな一緒で、仲がいい
みんな一緒で、仲がいい
ミヤモトサン兄姉(年齢不詳)
machino clinic medical record
Case 02

痛くないけど、目立つ
やわらかいしこり

脂肪腫しぼうしゅ

枝のイラスト
キツツキのイラスト

皮膚のしこりにお悩みの方は多くいらっしゃいますが、
どこに相談すべきか迷って放置してしまうケースもあるかと思います。

脂肪腫のほとんどは良性で、自然に悪性へ変わることはまれとされています。
ただし、中には、ごくまれに「脂肪肉腫」という悪性の腫瘍が、
ふつうの脂肪腫とよく似た見た目でまぎれていることがあります。

見た目や触った感じだけでは見分けが難しいこともあるため、
「痛くないから」「ただのしこりだから」と自己判断で放置せず、
気になるしこりは早めに皮膚科を受診し、正しい診断を受けることが大切です。

当院では、これまでに数多くの脂肪腫の手術を行ってきました。
その豊富な経験を踏まえて、原因や症状、似た疾患である粉瘤との違い、
そして当院での治療方針について詳しく解説いたします。

こんなお悩みありませんか?

  • 背中や肩にやわらかいしこりがある
  • 少しずつ大きくなっている
  • 押すと違和感がある
  • いつの間にかできていて触っても痛くない
  • 良性か悪性か不安
モモンガ
( About Lipoma )

脂肪腫とは?

脂肪腫のイメージ写真 脂肪腫のイメージ写真(カラー)

「このやわらかいしこりは何だろう。悪い病気ではないだろうか。」と不安を抱えながら、毎日患部を触って確認していませんか。

脂肪腫は、皮膚の下にある脂肪細胞が増えてできる良性の軟部腫瘍(しこり)です。良性のしこりの中で発生頻度が高く、とてもよく見られる疾患です。

皮膚の下にドーム状に盛り上がる、やわらかく弾力のあるしこりとして現れます。通常、痛みや赤みは伴わず、皮膚の表面の色も変わりません。背中や肩、首まわり、太もも、腕など、全身の皮下脂肪がある場所なら、どこにでもできる可能性があります。

大きくなる前に、早めの受診を

脂肪腫は「痛くないから」と放置しても自然に治ることはなく、数年から数十年かけてゆっくりと大きくなります。

最初は数ミリから1センチ程度でも、放置すると10センチ以上(巨大脂肪腫)になることもあります。大きくなると、見た目の問題(整容的なストレス)が生じるだけでなく、関節の近くにできた場合は動きが制限されたり、神経を圧迫して痛みやしびれを引き起こしたりすることがあります。

また、脂肪腫のほとんどは良性ですが、大きくなったものや、皮膚の深い場所(筋膜より下)にできたもの、短期間で急に大きくなるものの中には、ごくまれに「脂肪肉腫」という悪性の腫瘍が、ふつうの脂肪腫とよく似た見た目でまぎれていることがあります。

見た目や触った感じだけでは見分けが難しいこともあるため、「ただのしこりだから」と自己判断で放置せず、気になるしこりは早めに皮膚科を受診し、正しい診断を受けることが大切です。

( Causes )

脂肪腫の原因

年齢や性別を問わず、
誰にでもできる可能性がある脂肪腫

「食生活が脂っこいから脂肪腫ができたのだろうか。太っていることと関係があるの?」と、ご自身を責めてしまう患者さんもいらっしゃいます。しかし、ご安心ください。現在の医学では、脂肪腫がなぜ発生するのか、その明確な原因は完全には解明されていません。

一部のケースでは、遺伝的な要因や、外傷(ケガなどで強い衝撃を受けたこと)が引き金になる可能性があると指摘されることもありますが、肥満や食事の内容、生活習慣が直接の原因となって脂肪腫ができるという医学的な根拠はありません。つまり、年齢や性別を問わず、誰にでもできる可能性がある疾患です。

原因がわからないからこそ、予防よりも「見つけたら早めに適切な治療を受ける」ことが大切になります。脂肪腫にお悩みなら、一人で悩まずに町野皮ふ科にご相談ください。

( Who is affected )

脂肪腫が
できやすい方

「背中だけでなく、他の場所にもできるの?」「家族にも同じようなしこりがあるけれど、遺伝する体質なの?」と、ご自身やご家族の体質について不安を感じる方は少なくありません。

年齢

前述のとおり、脂肪腫の明確な原因は解明されておらず、基本的には年齢や性別に関わらず誰にでも発生する可能性がある良性の腫瘍です。ただし、医学的な統計や日本皮膚科学会などの知見によれば、小児にできることは比較的まれで、40代から60代の成人に最も多く見られる傾向があります。

体質

脂肪腫ができやすい体質というものは、一般的にはありません。ただし例外として、体のあちこちにいくつもの脂肪腫が多発する「多発性脂肪腫」の場合は、遺伝的な要因が関わっているケースが報告されています。ご家族に複数のしこりを持つ方がいらっしゃる場合は、少し注意してご自身の皮膚を観察してみることをおすすめします。

部位

脂肪腫は皮下脂肪がある場所であれば、全身どこにでもできる可能性があります。その中でも特にできやすいのが、背中、肩、首まわり、そして二の腕(上腕)や太ももなど、体幹(胴体)に近い部分です。

( Where to go )

治療の受診先

「しこりを見つけたけれど、皮膚科に行けばいいのか、外科に行けばいいのかわからない。」と、病院選びで立ち止まってしまう方は少なくありません。

脂肪腫は皮膚のすぐ下(皮下組織)にできる腫瘍ですので、まずは「皮膚科」または「形成外科」を受診するのが適した選択です。

皮膚科・形成外科では、皮膚や皮下組織の病気を専門的に診ており、傷跡をできるだけきれいに治すための外科的な治療に力を入れています。特に手術による摘出が必要な場合、皮膚外科的なアプローチができる病院を選ぶことで、術後の仕上がりが変わります。どの病院へ行くべきか迷っている方は、皮膚外科領域の治療にも力を入れている町野皮ふ科へご相談ください。

( Treatment )

脂肪腫の治療

外科的手術による根本的な治療

「手術と聞くと怖くて踏み出せない。痛いのではないか、傷跡が目立つのではないか。」という不安から、治療をためらうお気持ちはよくわかります。当院では患者さんの心身のご負担を最小限に抑える治療を心がけています。

脂肪腫を根本的に治す方法は「外科的な摘出(手術)」のみです。飲み薬や塗り薬で小さくすることはできません。当院では局所麻酔を丁寧に行うことで手術中の痛みを抑え、多くのケースで日帰り手術による脂肪腫の摘出を行っています。また、切開線をできるだけ小さくし、皮膚のしわのラインに沿って切開することで、術後の傷跡が目立たなくなるよう細心の注意を払っています。

( Features and strengths )

特徴と強み

傷跡が目立ちにくいように
配慮した切開

脂肪腫の手術では、しこりの上の皮膚に切開を加え、脂肪のかたまりを被膜ごと取り出します。切開は皮膚のしわの向きに沿って横方向に入れることが多く、傷跡ができるだけ目立ちにくくなるよう配慮しています。

脂肪腫はやわらかく、被膜に包まれてひとまとまりになっているため、押し出すようにして摘出でき、場合によってはしこりの大きさよりも小さな切開線で済むこともあります。

脂肪腫の切開のイメージ図

深い場所にある脂肪腫は、
より慎重な準備を

脂肪腫の多くは皮膚のすぐ下(皮下)にできますが、なかには筋膜という膜より深い場所、たとえば筋肉の中や膜の下にできることがあります(額の深い部分にできる帽状腱膜下脂肪腫などがその一例です)。

こうした深い脂肪腫は、周囲に神経や血管が近く、手術がやや複雑になるため、より慎重な準備と手技が必要になります。当院では、診察やしこりの触れ方から深い脂肪腫が疑われる場合、無理に進めることはせず、安全を最優先に治療方針を決めていきます。

大きなものや深いものは、
埼玉医科大学病院と連携して治療

ある程度の大きさがある脂肪腫や、筋膜より深い場所にあることが疑われる場合、またごくまれに悪性(脂肪肉腫)との区別が必要な場合には、より安全に手術を行うために埼玉医科大学病院へご紹介し、超音波(エコー)検査などで大きさ・深さ・周囲の状態を詳しく確認したうえで、術前の準備を万全に整えることがあります。

院長は月2回(第2・第4木曜の午前)、埼玉医科大学病院皮膚科の新患外来を担当しています。当院からご紹介した患者さんを、大学病院でも院長自身が引き続き診察することが可能です。当院から大学病院まで院長が一貫して診療にあたりますので、どうぞ安心して治療をお任せください。

( After surgery )

手術後の経過

当院では、傷跡や日常生活への影響をできるだけ小さくするため、術後の経過も大切にしています。また、摘出した脂肪腫は、念のため病理検査に提出し、良性であることを確認します。

手術後

患部を清潔に保つことが非常に重要です。翌日からシャワー浴が可能ですので、毎日入浴時にボディーソープなどを使って優しく洗ってください。スタッフの指示に従って軟膏の塗布やガーゼの交換をお願いします。

術後に強い痛みや続く出血、発熱などが見られた場合は、速やかにご連絡ください。

約1週間後

抜糸と傷の治り具合の確認を行います。頭部の手術の場合には医療用のホッチキスでキズを固定します。その場合の金具は約2週間後に外します。

傷跡は時間の経過とともに徐々に目立たなくなりますが、紫外線対策やテープでの保護を行うことで、よりきれいに治癒します。

約3〜4週間後

手術部位の確認を行い、病理組織検査の診断結果をお伝えします。

最新の研究から

case02 - Lipoma

大きく深い場合は、
悪性腫瘍がまぎれていることも

近年の研究では、大きくなったもの、筋膜より深い場所にあるもの、短期間で急に大きくなるものなどでは、まれに脂肪肉腫という悪性の腫瘍が、ふつうの脂肪腫とよく似た見た目でまぎれていることがあると報告されています。見た目や画像だけでは区別が難しいことがあり、良性のように見えても実際には注意が必要なケースがあることも指摘されています。

そのため、大きさや深さが気になる脂肪のしこりでは、超音波(エコー)やMRIなどの画像検査で、大きさ・深さ・周囲の状態を手術の前に確認することが、より安全な診断と治療につながると報告されています。気になるしこりがあれば、自己判断で放置せず、一度皮膚科を受診し、正しい診断を受けることをおすすめします。

脂肪腫と粉瘤の見分け方

「自分のしこりは脂肪腫なのか、それとも粉瘤なのか。」という疑問は、当院を受診される患者さんからも多く寄せられます。この二つは治療のアプローチやリスクが異なるため、正確に見分けることが大切です。

脂肪腫のイメージ写真 脂肪腫のイメージ写真(カラー)
脂肪腫
粉瘤のイメージ写真 粉瘤のイメージ写真(カラー)
粉瘤

脂肪腫は皮膚の深い層(皮下)にでき、やわらかく、指で軽く動かせることが多いしこりです。表面に目立った変化はなく、においや炎症を伴うことは通常ありません。

一方、粉瘤(アテローム)は皮膚の中に袋ができ、その中に古い角質などがたまるもので、しこりの中央に黒い点(開口部)が見えることがあります。押すとにおいのある内容物が出たり、細菌感染を起こして赤く腫れ、痛みを伴ったりすることがあります。

見た目が似ていても、脂肪腫と粉瘤では手術の方法が異なります。当院では、診察や超音波(エコー)検査で正確に見分けたうえで、それぞれに適した治療を行います。自己判断は難しいため、気になるしこりがあれば一度ご相談ください。

診療のイメージ

脂肪腫の摘出手術は健康保険が適用されます。費用は脂肪腫の大きさや部位(顔などの露出部か、体幹などのそれ以外か)によって変わり、手術料に加えて、摘出したものを調べる病理検査の費用や再診料などがかかります。3割負担の場合の目安は、手術当日1万円前後です。詳しい費用を知りたい方は診察のときにお伝えしますので、お気軽におたずねください。

皮膚のすぐ下にできた脂肪腫の多くは、局所麻酔による日帰り手術が可能です。ただし、大きなものや筋膜より深い場所にあるものは、より安全に手術を行うため、埼玉医科大学病院と連携して対応することがあり、まれに入院が必要になる場合もあります。院長が埼玉医科大学病院皮膚科で非常勤医師として勤務しているため、連携もスムーズですので、ご安心ください。

傷跡の大きさは脂肪腫の大きさや部位によって変わります。皮膚のしわに沿って切開し、しこりの大きさよりも小さな切開線で済むこともあります。傷跡は時間とともに少しずつ目立たなくなり、術後に紫外線対策やテープでの保護を行うと、よりきれいに治ります。

はい、町野皮ふ科の手術は完全予約制です。

1. まずは通常の診察を受けてください。医師が手術の必要性を含め判断し、その後手術の説明を行います。
2. 説明後、ご都合にあわせて手術のご予約を行っていただきます。

手術は、火曜・水曜15時~、木曜9時30分~のいずれかで行います。
診察時に手術日がまだ決められない場合には、後日お電話で手術希望日をご連絡いただくことも可能です。

ご予約について

麻酔をするときに、チクッとした痛みや、薬が入るときの軽い痛みがあります。麻酔が効いてしまえば、手術中の痛みはほとんどありません。痛みが心配な方は、遠慮なくご相談ください。

脂肪腫のお悩みは、
抱え込まずお早めにご相談ください。

診療のイメージ

当院では、脂肪腫の的確な診断と、傷跡に配慮した日帰り手術を行っています。

脂肪腫は、放置しても自然に治ることはなく、大きくなるにつれて手術の負担も傷跡も大きくなってしまいます。「もっと早く治療しておけばよかった」と後悔される前に、気になるしこりのこと、ご不安なことは、どうぞ遠慮なくご相談ください。

お電話でのお問い合わせ

Tel.049-298-6845(9:00〜12:00, 14:30〜18:00)
  • 火・金曜は19:00まで受付
  • 第1・3土曜、日祝は休診

(手術で治療を行う 症例)